ウィルだよ!

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2017年6月24日土曜日

つわりは病気じゃないけれど

皆さまにお伝えし、お詫びしないといけないことがあります。

わたくし、現在二人目を妊娠しております。

今回は娘のときよりも、超初期からつわりがひどく、
2か月以上経った今でも体調が優れない日が多く、
現在診療時間を短くして診療を行わせていただいております。

開院当初から通院してくださっている患者さま、飼い主さまには、
娘の出産時や、昨年末の虫垂炎での緊急入院など
おいおい、大丈夫かい・・・という状況がこれでもかと続き、
ご心配、ご迷惑をおかけしてしまっていることを心よりお詫び申し上げると共に
あたたかい励ましの言葉をいただき
感謝の気持ちでいっぱいです。

今回このことを、今書くべきか書かざるべきか・・・とても迷いました。

妊娠・出産はプライベートなことですし、
必ずしも多くの人にとって幸せな話題とは限らないからです。
世の中には様々な事情の方がいます。
不妊治療をされている方も、望んだけれど授からなかったという方も
子供を亡くされた方も・・・その他いろいろな方がいます。
つわりがひどくて・・・という話題は
そういう方達にとっては幸せ自慢になってしまう可能性もあります。

また、そんな状態でうちの子を診るなんてこの先生大丈夫なのかしらと
心配になってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
(念のため書きますが、診療・鍼灸の質を落とさないよういつも以上に集中して診させていただいているつもりです)

ただこの半端ないだるさと嘔吐・嘔気はとても自分でも気づかないフリをして
やり過ごせるレベルではありませんし
本当に申し訳ないのですが、本日はどうしてもご予約がいっぱいで診させていただけませんとお伝えしないといけない状況で、
事実2~3週間前からのご予約でいっぱいという中で
今の体調不良の状況をお伝えしなければと考えました。

自営なんだからテキトーに休めばという方もいらっしゃるかもしれませんが
今日診させていただかなかったら
来週はもう会えないかもしれない
そんな患者さまも少なからずいらっしゃる仕事です。

病院開いてるんだから子供産むなんて無謀だという同業者もいるかもしれませんが
そこは人の家庭の問題なのでほっといてください。

100人いれば人の事情の捉え方はそれぞれです。
相手の気持ちを想像したり共感するよりも 批判することの方が簡単です。
とくに批判が得意な人は
自分が同じことを言われたら キレたり ものすごく落ち込んだりするのに
人の痛みには鈍感です。

逆に、何でこんなに良くしてくださるんだろうという
とても心のあたたかい方もたくさんいます。

これならつわり中でも食べられるでしょうと 新鮮なお野菜を持ってきてくださったり
搾りたての野菜生ジュースを持ってきてくださったり
フルーツゼリーの差し入れや
夫、がんばれと 夫用のお弁当をつくって持ってきてくださる方もいらっしゃいました。
涙が出ました。

私には、家族を守っていく、病院をやっていくというプレッシャーはあるけれど
こんな心優しい方々がいて
優しい夫がいていつも助けてくれて
実家が近くにあって母が手伝ってくれて
娘も保育園に通えている。
本当に恵まれていると思います。

娘の出産のときは
私の産休:1日 育休:31日 でした。
今回も同じようにできたら良いですが
できるだけご迷惑をおかけしないよう前もって治療方針を各々ご相談させていただきます。
何卒よろしくお願いいたします。


つわりは病気ではないけれど、
いつかは終わるとわかっていても、

毎日毎日、ノロウイルスに常にかかっているかのように気持ち悪い→トイレに行って吐くの繰り返し。吐くものがなくて血も出る。
いつも38℃以上の熱があるようにだるい。
寝たいと思っても、とめどなく吐き気が襲ってくる
(それでも仕事には行かなければならない・・・)

そんな風に過ごしていたら、気持ちも病んできます。

「赤ちゃんが元気に育っている証拠よ!」とか
「マタニティライフ楽しみましょ!」とか
そういう前向きな言葉なんて何一つ心に響かず

「もっと酷い人はずっと入院しなきゃならないのよ」とか
「私の時はもっと○○だった(大変だった的な内容)」とか言われても
そういうこと言うなら黙っててくれた方がマシだし・・・と思うだけです。
人の辛さなんて人それぞれなのだから。

もしあなたの職場や身内につわりで(つわりでなくても体調不良で)苦しんでいる人がいたら、
お願いですからそっと見守って できるなら手を貸してあげてください

もしあなたがあたたかい心を持つのがムリそうなら
とりあえず何も言わず自分にできることをやってください。
いじわるしても何のためにもなりません。

動きたくても動けないのです。
前向きになろうとしてもなれないのです。
そんな自分が情けなく
上の子のお世話はおろか自分のことさえロクにできなくなる自分に
本当に嫌気がさしているのです。

そしてこれから子供を持つかもしれない方
あなたの妻、彼女は
ホルモンバランスの大変化のせいで
ものすごくイライラしているかもしれないし
ワケもなく不安になって毎日泣いているかもしれないし
上の子のお世話は全部あなたがやらなければならないし
相手がずっと吐いていてトイレは使えないかもしれないし

あなた方にとって「これは夫婦の危機なんじゃないか」と思うほど
(産後の授乳期、赤ちゃんが寝ない!!ときの寝不足でもそういうことが起きますが)
疲れも溜まりストレスも溜まっているかもしれませんが

あなたのパートナーは体の中ですでに人1人を育てているのです。
命がけです。

「オレだって仕事で疲れてるんだ!!」とか
余計なことは1ミリも言っちゃいけません。
夫婦関係で今がんばらなくていつ頑張るんですか。
仕事を頑張るのは当然です。
でも今はフツーに頑張れば良いのです。
きっとまた仕事にとことん打ち込める日が来ますから。(と、私は自分に言い聞かせています)

こんなリスクを背負いながら(仕事のことも、家計のことも・・・)
それでも子供をもつって何だろう・・・と
それはまたテーマが変わってしまうので置いといて

とにかく
子育てがリスクにならない社会で
もう少しお互い思いやりが持てる社会になっていけば良いな・・・
と思っています。

長くなりました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。



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