ウィルだよ!

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2014年12月22日月曜日

鍼灸は魔法ではないけれど

先日、昔お世話になったドッグトレーナーの先生のわんこたちに鍼灸治療をさせていただく機会がありました。
先生のHPはこちらをご覧ください↓
http://www.wanlove.com/

かれこれ9年前くらいですが、私も愛犬ウィルとともに先生にお家に来ていただいて、一緒にしつけを習っていたのでした。
当時のウィルの先輩たち、今では12歳と13歳の先生のわんこたちですが、
フレンチブルドッグのネロさんが、突然立てなくなったということで、急きょ往診に行かせていただきました。

その時のお写真を先生のfacebookからお借りして載せさせていただきます☆
鍼灸の様子がよくわかりますね~

フレンチブルドッグのネロさん。
鍼を刺しています。痛くないよ。




















お灸の様子です。
背中のフォルムが可愛い(笑)



















ゴールデンレトリーバーのジョジョさん。
鍼の太さも、その子の状態に合わせて選んでいきます。


















日々運動を欠かさなかった身体は締まっていて、13歳とは思えない力強さ!



















気持ちよさそうなお顔*^^*




















施術後、ネロさんは腰の位置が高くなって、次の日には河原のお散歩にも行けたということです!
嬉しいご報告でした^^
さっそくまた来月も、ご予約をいただきました。ありがとうございます。

トレーナーの先生と、これからの獣医療についてもいろいろとお話をさせていただきました。

鍼灸治療は、獣医の中にも「あんなの治療じゃないよ」と鼻で笑う人がいるような分野です。

では、その人たちが、立てなくなった犬たちに何ができたかというと、痛みどめを処方するか、「精密検査をしたら何かわかるかもしれないけど、治療法はないかもしれない」と飼い主さんに引導を渡すことくらいです。
なぜ引導を渡すという言い方をするかというと、鍼灸治療をご希望される飼い主さんたちが、すっかり意気消沈してしまっているからです。

精密検査や、特殊な外科手術、確かに必要なことです。私も、原因をはっきり突き止める方が良い場合、おすすめすることがあります。

ただ、最近の獣医療が、獣医や病院のためのものになっているような気がしてしまうのも事実です。

高額な検査をして、はっきり原因がわかりませんでした、というようなただ動物が消耗してしまうことを繰り返してしまって、飼い主さんも金銭的に追い込まれてしまう、それって、幸せなことでしょうか。
大抵、飼い主さんは「よくわからないうちに、よくわからない病気や怪我の検査をしていた」とか「よくわからないうちに亡くなってしまった」という状態です。

もちろん、動物病院はボランティアではありませんから、利益を出していかなれば続けていけません。

しかし、私が思うのは、人の医療と、獣医療は根本的に違うのではないかということです。

獣医療は分野的には「サービス業」です。

極端な言い方をすれば、「ペットという趣味」にお金をかけている、その一部が動物病院です。自分で言ってなんだか気分が悪くなりますが(笑)、現実はそうなのだと思います。

何故なら、生活していく上で、人の生活が経済的に窮屈になるようなら、ペットは飼ってはいけないと思うし、やはり人が生きていくのが先、だと思うからです。

もちろん、私も自分の愛犬ウィルを家族と思い大事にしています。できる限りのことはしてあげたいと思うし、私が診させていただいている患者さん達も、ご家族から家族の一員として本当に大切にされています。

だからこそ、本来の目的…おそらく、多くの皆さんがどうぶつをお家に迎える時に思っていた「きっと楽しいぞ」という気持ちを最期まで維持できるような、そんな獣医療が必要だと思うのです。

それが、私が「動物が本来持っている生命力を引き出す」鍼灸治療を行っていきたい理由でもあります。薬も、使ってもできるだけ少ない量で維持できるようにしてあげたい。

飼い主さんが、「うちの子は持病はあるけど(または、歳だけど)元気だよね」と笑顔で言えるような状態を目指しています。

そして、病院側のことばかりではなく、現在の日本のペット事情は、簡単に動物を売りつけるペットショップや悪質なブリーダーはもちろんのこと、飼い主さん側にも責任があると私は思います。

動物をお家に迎える上で、その動物のことをどれだけ勉強しましたか?
犬なら、例えばその犬種がどんな仕事をする犬だったか知っていますか?それが、その子の性格や問題行動に繋がってくるかもしれません。
どれだけお金がかかるか、どんな病気になる可能性があるか、知ろうとしましたか?
毎日どれだけの犬や猫が殺処分されているか、知っていますか?

最初に全て知らなくても良いのです。ただ、飼い主さんの中にも「こんなはずじゃなかった」があまりにも多いような気がしてしまうのです。その子の病気や、飲んでいる薬について、病院任せにせず、積極的に聞いてみましょう。

まず、自分のペットについて、より知ろうとすることです。そこからです。

どうぶつと暮らすということは、楽しいだけではない。
責任もお金も必要です。
でも、それがあるからこそ、絆が生まれ、感動が増し、私たちの人生をより豊かにしてくれる存在だと思います。

てなことを、ワカゾウなりに考えてみました。


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